自費出版

自分の書いた小説を自費出版することを目論んでます。どうなるやら〜
タイトルは「テロリストに花束を」
渡辺一成 著
価格1300円+税
2月発売(1月20日ごろから書店より取り寄せも可能、との事)!
A案
現在の使用金204万5000円(文芸社への物品の発送料・送金の手数料は除く)
回収額20826円


出版までの経過

2005年7月10日ごろ 文芸社に「原稿あるよ〜」と送信。
2005年7月14日 返信がメールで来た。「文字数が足らない」だそうで…。
2005年7月15日 ありあわせの小説をとってつけて文字を埋めて提出。その日のうちに「了解しました、審査に二週間ほどかかるのでお待ちください」との事で…この後どうなるやら。
2005年7月30日 審査結果届く。修正の余地はあるものの結構面白いとの事!8月1日の夜にさらに細かい打ち合わせの予定…それにしても戦隊モノって著作権に引っかかるかもしれないんだね…。
2005年8月01日 細かい打ち合わせ。正しくは「自費出版」ではなく、「協力出版」であるため、「自費出版」より金がかかるとの事…見積書を送るから覚悟して開けてくれとのことで…。
2005年8月04日 負担金の見積書届く。184万200円(200円は会社が負担してくれるそうで)か…よし、ギリギリ予算内だ…その代わり貧乏生活になるな…。
2005年8月06日 出版契約書を出す。
2005年8月07日 こちらの負担金半分を送金(92万)。
2005年8月11日 負担金を受け取った旨の手紙が来る。
2005年8月16日 こちらの負担金残りの半分を送金(92万)。これにてボンビー生活到来(泣)
2005年8月19日 編集課よりお手紙。2月ごろ本屋に並ぶ予定だそうだ。生活が苦しくて(まだ金でじゃない)自殺をぼんやり考えていたが、まだ死ねないな…。
2005年8月24日ごろ 残りの負担金を受け取った旨の手紙が来る。あと編集課のほうから挨拶の電話が来た。
2005年8月30日 電話で話した時に「挿絵を入れられないか」と聞いたことへのメールでの返答…一点につき一万五千円から二万円はかかるそうで…。
2005年9月02日 挿絵を入れる覚悟を決めさせるメールが来る。入れたいと返答、えんちーさんに協力要請のメールを送る。
2005年9月04日 えんちーさんへのメールが読まれていることを祈りつつ、確認を掲示板に書き込んでみる。
2005年9月07日 「メール確認中」との知らせが掲示板に。どうなることやら。
2005年9月08日 文芸社から話の内容についての質問状がメールにワードファイルが添付されて来る。
2005年9月12日 文芸社のほうからメールが。別の人に絵を描いてもらっても挿絵の値段はさほど代わらないみたいだそうです、よかった。…そして、9月8日の質問状の返信とラフスケッチの殴り書き…をしていたらえんちーさんからの返答来る。仕事が忙しくなりそうなので絵描きは無理との事…でもラフ絵を送ってくださいました♪
2005年9月13日 えんちーさんのラフスケッチが使えないかと文芸社に送ったところ、「ちゃんとえんちーさんには使って良いか確認はとったのかい?」とメールが…そう言われれば、そりゃそうだ。
2005年9月14日 そういうわけでえんちーさんにあの絵を使って良いか確認のメールを送る。
2005年9月15日 絵を使用してもOKとの事で!
2005年9月16日 そういうわけでその旨、文芸社へ。そうしたらその旨了解したと文芸社より返答が。
2005年9月26日 文芸社より電話。ちょうど身体を洗う寸前だったため、全裸で立ち話(汗)。挿絵に関しての質問であった。
2005年9月27日 再び文芸社より電話。再び全裸で立ち話(汗)。再び挿絵の話。あと校正紙が到着。
2005年9月28日 校正紙に書いてあった質問の返答を書いてメール送信。
2005年9月29日 財形貯蓄の一部が降りる。これでボンビー生活脱出!
2005年10月3日 校正紙への返答について再び問いただすメールが届く。あと挿絵の料金の振込み要求とその覚書の書類が来る。次の日の朝、深残業で帰ってきて急いで書類を書いて、寝て、送金(5万5千)と書類提出!
2005年10月4日 挿絵が来る!すげぇ!
2005年10月6日 残りの挿絵が来る!すげぇ!すげぇ!
2005年10月7日 挿絵の料金を振り込んだ確認通知書が届く。
2005年10月9日 校正紙に書いてあった質問の返答、再び問いただされたものの返答を書いてメール送信。
2005年10月19日 校正した原稿が印刷所に無事入稿した旨のメールが来る。
2005年11月8日 初稿ゲラが来る。なんか本当の本みたいな表紙に感動…大幅な変更は今回を最後にして、来週の中ほどまでに返してくれとのことで…えーっと、赤ペンはどこだ…。
2005年11月9日 赤マルとコメントをつけつつ、初稿ゲラに目を通す。明日も早いってのに…。
2005年11月10日 初稿ゲラを宅急便に出す。明日発送され、明後日着くそうだ。
2005年11月12日 文芸社では毎日新聞に一回、無料で自分の書籍の広告を出してくれるのだが、「有料で他の新聞にも出さない?」と問い合わせが来た、広告料金と持ち金と相談だな、なんだかんだあって他人に20万円貸した直後だし。
2005年11月14日 文芸社の出版企画担当と電話会談。東京新聞と新潟日報に広告の掲載が決まる。
2005年11月16日 契約書来る。
2005年11月17日 書類作成、現金振込み(15万)…ああ、また貧乏暮らしだよ…。
2005年11月18日 カバーイラスト案と帯文の案がメールで来る。すげぇ!
2005年11月24日 入金確認の通知書が来る。
2005年11月28日 再校ゲラを送り出したらしい、と言う電話のようだった、工場内で仕事中だったものでよく聞こえなかったが…でもメールで確認。
2005年11月29日 再校ゲラ来る。
2005年11月30日 仕事から帰ってきて、再校ゲラに目を通し、寝て、起きてから宅急便で発送。
2005年12月3日 カバーサンプルが来る。大体こんな感じになる予定。
A案→A案 B案→B案
自分はA案を希望した。
そして、最終作業に使うから返送してくれとのことなので、その日のうちに宅急便で出す。
2005年12月6日 編集課の人と電話会談、再校ゲラの最終調整…そしてあとは自分の仕事は大体終わったよみたいな事を告げられた…ふぅ、大変だった…後は出版を待つのみ!
2005年12月7日 編集課の人と電話会談、今度こそ再校ゲラの最終調整。
2005年12月9日 「刊行の手引き」が来る、えーと、スケジュール表とか、置いて欲しいと交渉する書店を書き込む紙とかが入っている…。
2005年12月10日 漢字に苦戦しつつ封筒作成、TUTAYA羽村店ブックスタマ小作店に交渉してもらおうかなぁ〜。
2005年12月11日 封筒をポストに投函。
2005年12月12日 寝ているところを叩き起こされ編集課の人と電話会談、今度こそ今度の再校ゲラの最終調整。
2005年12月13日 封筒が届いた事が進行管理課からメールで来る。「封筒の中に書いてあったアドレスから自分のホームページに入れない」って話も一緒に…ああっ俺の字が下手糞なばっかりに…(6とbを勘違いしていたりとかしている)。
2005年12月27日 本が10冊来る!
2005年12月29日 出版企画部のKさんから「出版おめでとう」のお手紙が来る。


あとがきに代えて

えー、あとがきを書く余裕が無かったのでこちらに記します。
ここなら好き放題書けそうだし
先に言っておきますけれど、出版企画部のKさん、「それ前にも言いませんでしたっけ?」と聞くのは、せめて同じことを三度くらい言ってからにして下さい。
こちとらン十万とか何百万という大金を動かすために慎重になっているのだから、それを理解して下さい。
もっとも、貴方のおかげで色々な作業が取り次がれたのだろうとはずなので、大感謝には違いありませんが。
本当に感謝しておりますよ、Kさん、有難うございます、これは紛れもない誠意です。
編集課のOさん、編集作業ありがとうございます。
大変だったでしょう、ガキ→子ども、看護婦→看護士、「天国と地獄」→(誰かが既に著作権を取っているかもしれないので)撤去、などなど、言葉狩りの連続でしたからね。
さらに自分も設定の不足の面もあり、説明(を受話器を構えて即行で考えるの)が大変でした(笑)。
実はこの小説、元々はアドベンチャーゲーム用に開発したものを、気力不足で小説にしてしまったものです。
小説なら選択肢によるシナリオ分岐は要らないもんね。
特に話の後半部分、「文字数が足らない」という事で無理矢理くっつけた部分である「市街 カイワレ獣製造マシーン化作戦」はゲームを作ろうという士気が強いときに作ったものだから、ギャルゲー風味が強く、登場人物でチョイ役どまりなのが約一名含まれているわ、しかも実はこちらの部分のほうが何ヶ月も先に完成していたものだから、「カネスカ」は出ません…最大の特徴は、うちの弟に読ませたくらいで、長い間誰にも見られずに眠っていた事でしょうか。
て言うかこの部分、無理矢理くっつけたのを凄く後悔しておりますが当時の状況がそれを許しませんでした(泣)。
そして、進行管理課のTさん、これから宜しくお願いいたします。
どういう付き合いになるかはまだ謎ですが…。
精神病が重くなり、出口を探して色々な扉を開けました…出口へ通じていそうな扉、開けてはいけない扉、色々な扉を…その扉のひとつが、ン百万という大金をつぎ込んだこの文芸社の協力出版でした。
おかげで貧乏生活が続き、通信制大学の学費が払えるかどうか心配な日々を過ごしていますが、手元に本が届いて感無量です。
あとは本屋で買える事を確認して、「騙されて大金取られたな、バーカバーカ」と言っていた朝日新聞のオヤジを見返してやる日を待つのみです。
ちなみに本のプロフィールを見ると仕事して大学やって精神病と闘いつつ書いた本みたいに見えますが、大学はまだやる前、精神病が重くなる前に書いた小説なのであしからず…でも、続編を書くとなると本気で仕事して大学やって精神病と闘いつつ執筆せにゃならないので、そのときは頑張ります、頑張る日が来たら嬉しいような気も…。
なにはともあれ、文芸社の皆様、ありがとうございました!
これからも宜しくお願いいたします!


出版後の経過

2006年1月1日 編集課のOさんから年賀状が来る。直筆付き♪
2006年1月2日 進行管理課のTさんからも年賀状が来る。
2006年1月8日 楽天ブックスに載る!
2006年1月13日 楽天の予約、在庫切れで送れないとメールが来た…そりゃそうだ、20日にならないと出庫できないんだから…で、アマゾンにも載っている
2006年1月14日 進行管理課よりお便り…っていうか、書店注文用チラシがごっそりと…しっかしさぁ、よりにもよって本の腰巻(モヤシロボVSスポコンキング云々とか書いてある、本の下側についている帯)に思い切り誤字があってそれがそのまま広まっちゃうんだもんなぁ…(苦笑)。
書店注文用チラシ
2006年1月20日 早朝、楽天ブックスに再び注文、あと進行管理課よりメール、東京都羽村市周辺で販促活動を行っていたところ、勤務先を公表する事を条件にPOP陳列できる可能性が出てまいりましたとの事で…POP陳列って…何だっけ?とりあえずOKを。
2006年1月26日 楽天ブックスからまた在庫切れだとメールが来た…取り寄せられないのならまだリストに載せるなよ…。
2006年1月27日 進行管理課より、配本リストが送られてくる、配本書店が決まったのだ…をを、TUTAYA羽村店ブックスタマ小作店は十冊以上も取り寄せてくれるのか…。
2006年2月2日 進行管理課よりお手紙、毎日新聞の二月十九日〜二月二十三日の新聞のどれかひとつに掲載されるそうな、何でも、緊急報道による紙面作成の都合で詳しい日程は確定しないとの事、あと進行管理課よりメール、東京新聞と新潟日報の広告原稿を郵送したとの事。
2006年2月3日 進行管理課より速達、広告原稿届く、掲載予定日は二月十三日〜二十八日の予定との事。
広告原稿
2006年2月18日 実家よりメール、新潟日報に広告が載ったとの事!
2006年2月24日 文芸社より、東京新聞と新潟日報の、本の広告が載っているものが届く、をを…。
2006年3月5日 文芸社より、毎日新聞に自分の本の広告が載っているものが届く、今回は一面への掲載ではなく、少し奥まったところに他の本と一緒にまとめて掲載。
2006年5月18日 文芸社より、印税支払いのお知らせが入る、20826円!どうやら、どれだけ売れたかではなく、流通させるために生産した分だけ印税が入る模様、という事は次に印税が入るとしたら、改めて本を刷るときだ。
2006年11月12日 その後…うーん、何ていうか、この本さぁ…とか思ったので、次の出版でこの本の出生の秘密とかを書いた身の上話をもう一回出版だ!!!
2007年1月26日 文芸社経理部というところから支払調書というものが来た、平成18年度の印税の明細のようだ。

2008年8月現在
 はい、えー、出版からしばらく経ったわけですが、後にもう一回出版したのもあって、それが元でこの本に対する率直な評価も沢山出てきておりまして、
 「こんなタイトルの本をうちの会社の社員が出版したと知れたら面倒な事になるんじゃぁ…」
 以外にも、
 「誰か止める奴がいなかったのかよ!?馬鹿!!って言いたい」
 「淡々としていてつまらなかった」

 等々、様々な意見を述べていらっしゃられます。
 そうして次回に出版した本とこちらの本を読んでくれた方は必ず、
 「この本に比べて次回に出版した本のほうがはるかに優れている」  と言う評価を出しております。
 そう、次回に出した本の出版費用の送金前に上記の状況がつかめれば、同じ出版社から本を出そうとは考えなかったんだけれどねぇ…結局、上述の感想を完全に知る前だったものだから、同じ出版社に金を払って出しちゃいました。

2009年1月6日
 平成21年2月15日をもって契約期間終了だから、残っている427部を引き取るか処分するか(一部引き取り可らしい)の確認のお手紙が来た。
 これで終わりのようだな。

 結論:
 少なくとも出版社が送ってきた原稿の感想は著者の判断を誤らせる以外に存在価値がありません。
 うまい具合に騙されたと思うと悔しいけれど、糞の役にも立ちません
 人生の汚点をこれ以上増やしたくないならば、鬱の時に出版したりするのだけは決してやめましょう。
 ほら、ある歌手が歌っております、「高価な墓石を建てるより生きているほうが素晴らしい」って。
 希望を捨てちゃダメです。
 たとえ騙されたと思っても、この文章を読んでいるということは、まだ希望は残っているんだから。


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